今回は場の状態・霧に関わる技について紹介します。これも対戦するには知らないと勝てません。
・リバース
効果はポケモンのトリックルームと同じですね。素早さの遅い順に行動できるようになります。
「行動はやい」のついたモンスターは自分や相手の素早さに関係なく先手になり、他に「行動はやい」のモンスターが居た場合、例外的にそれらとの素早さの関係で順番が決まります(超行動はやい・行動おそいも同様)。リバースはそれらを含めて逆転させる技です。つまり行動遅い→通常→行動はやい→超行動はやいの順で動きます。
これの何が強いかというと、前述の通り行動遅いのスキルがついたモンスターはマインド・混乱・毒・マヒ・眠りの耐性が総じて強くステータスも高いモンスターが多い傾向にあります。逆に行動はやいモンスターはそれらが貧弱です。リバース下では耐性が変わらずに行動順のみ逆転させるため、
行動が早く高い耐性を持った高ステータスモンスターになるのです。これでまともに殴り合ったらまず勝てません。状態異常合戦ならば間違いなく完敗でしょう。
またリバースは「場の状態」なので、霧を競合します。これは有利にも不利にもなりえます。
メリット
自分の苦手な霧を消しつつリバースに出来る
デメリット
相手の苦手な霧を巻きつつリバースには出来ない・相手に霧でリバースを消される
まぁ大概のパーティーはリバース自体が弱点ですのでデメリットよりもメリットの方が大きいです。霧を上書きして自分の行動を広く出来るのが強みでもあります。
文章にするとシンプルですが、実際使ってみると相当えげつないですね。おにこんぼうやギガンテスが上から殴ってくるのは非常につらいものがあります。更にリバース化では彼等に亡者リザオラル(後述)という無限戦法を取らせることが容易になるのでメリットしかありません。
・ラウンドゼロ
使った瞬間そのターンを強制的に終了させる。1勝負に一度しか使えない。
使い方は色々ありますが、基本的に「味方の最後に行動するモンスターに使わせる」、これは確定しています。
使えばそのターンが全て終わってしまうので、自分のパーティーが全て行動し、相手がまだ誰も動いていないタイミングで使えば、そのターンは自分たちだけが行動できます。使い方を考えれば余りにも凶悪です。
使用例
・パーティー全員行動はやいにして、その中で一番素早さの低いモンスターでラウンドゼロ
・リバース状態中、行動遅いを多めにし、行動順特性がなく素の素早さが遅いモンスターでラウンドゼロ
・チェイン状態で、最後に行動するモンスターで使用
・全員疾風突きや捨て身(先制技)を使った後行動はやいでラウンドゼロ→捨てゼロと呼ばれる戦術
ラウンドゼロを綺麗に決められると、勝負の状況が非常に不利になっていることが多いので対策必須です。
・ゼロの衝撃
各種霧・リバース・ラウンドゼロの発動を無効にし、発動したモンスターを殺す。
強力な各種場の状態変化技に対する最大のメタ技。
相手の霧の上書きやバレバレなラウンドゼロに対して使えば、自分の有利を維持しつつ攻勢に出ることができます。しかし不発に終わってしまえば使ったモンスターは1ターン丸々ムダにする訳ですから、扱いづらい技でもあります。
また、
自動発動の「ときどき○○霧」等に対してゼロの衝撃は対応していません。
霧やリバースの上書きを完全に止めることは出来ないことを覚えておいて下さい。まぁ時々霧の発動は確率なので、相手に能動的な上書きを無効に出来る時点でこの技を持ったモンスターはパーティーに必須でしょう。
具体的にどのタイミングで使うかは、読みが要求されます。相手のモンスターを見て、どの霧が嫌いかをある程度判断し、的確な場面でゼロの衝撃は打たねばなりません。当然相手もゼロの衝撃は警戒するので確実に霧上書きをしてくるとは限らず、難しいところです。
例えば有名なメタルキング+黒龍丸・ギュメイ将軍・フォロボス等のステルスアタックパーティー。これは白い霧が嫌でたまりません。仮に開幕で自分がばくだんいわの「いきなり白い霧」で霧戦争に勝ち、場が白い霧状態で始まった場合を想像します。
相手は身代わりもステルスアタックも白い霧下では出来ないので、何が何でも他の霧にしてこようとするはずです。その場合爆弾岩にゼロの衝撃を覚えさせておけば、相手がもし霧を使った場合でもそれを無効化して使ったモンスターを殺せ、使わなかった場合でも相手の戦力を激減させたまま試合を進めることが可能です。ここまであからさまな白い霧がメタになるパーティーであれば、毎ターン爆弾岩にゼロの衝撃を打たせても問題ないレベルです。
逆に霧戦争で負けて、上記のパーティーと赤い霧状態で開始したとしましょう。相手も爆弾岩が白い霧を持っていることを当然予想していますから、黒龍丸あたりでゼロの衝撃を打ち、他の二匹で攻撃してくる事が予想されます。こちらが安易に白い霧で上書きしようとすれば、敗北は必至ですね。しかし霧を書き換えなければどんどんダメージが蓄積されていきます。
ステルスアタックパーティー等の相手がやることがわかりきっている場合、予測を使いましょう。ステルスアタックならば体技予測ですね。これならばゼロの衝撃に引っかかることなく相手の攻撃を防ぐことができます。安直に霧書き換えの出来ない上級者同士の戦いでは、霧で技を封じるではなく予測で攻撃を反射する選択肢も増えていくいでしょう。
ときどき白い霧・つねにアタックカンタを持つシャイニングで体技予測をしていれば、ステルスアタックも通常攻撃も通すことなく、更に特性でゼロの衝撃に引っかかることなく白い霧状態に出来る可能性もあります。ときどき霧は安定しませんが、こういう使い方も出来るのが有用ですね。
行動はやいモンスターしかいない場合や、捨てゼロパーティーとひと目で分かるならばラウンドゼロを打っておいて損はないでしょう。その辺りを見極めて戦うのが勝利につながります。